しかし、弊社は設立時より東京の制作会社、音楽事務所、舞台製作会社とお付き合いさせていただいていたこともあり、この難関を乗り越えていくことができました。
また、各社皆様のご意見、ご期待に添うべく2000年9月より東京事務所を表参道に開設致しました。
大阪事務所と東京事務所の業務内容に付いて言いますと、大阪はステージ制作、舞台監督、進行、舞台操作であり、東京は制作、運営、演出、舞台監督、演出部、進行となっています。
当該業界のジャンルで言いますと、イベント、オペラ、バレエ、ミュージカル、演劇、クラシック、ポップス、日本舞踊、邦楽、能狂言、等多岐にわたっています。
ここに弊社の特色が色濃く出ているところだ、と言っていいでしょう。
例えば舞台監督業務をとってみますと、東京は市場が大きいこともあり、一ジャンルで十分会社運営が成立するところがありますが、大阪に於いては、「当社は音楽ものしかしません」と言っても市場はどこを探してもありません。
来るものすべてに対応するスキルを持っていないと、会社そのものが存在できないのです。
東京事務所にいるスタッフのほとんどは大阪で当該業界の第一歩を踏み、経験を積む中で各ジャンルのスキルを身につけています。
また、社員各人には、他の人にないそれぞれの才能や可能性を秘めていると考えています。
社員各人の入社時の指向は、在職中に必然的に変化してきますから、当社の業務はこれしかないから、それにあなたが合わせなさい、もしくは合わなければ考えなさい、という決断は迫りません。
むしろ会社が節度を持って変化していけば、社員も十分に才能や可能性を開花することもでき、会社も多岐な活動ができると思っています。
そして、社員各人が独りよがりでない個性と各自の生に対する情熱を持続できていくことが、お客様に対して真摯な対応と要望に充分に応えることができると考えています。
片方が死に体になっていては、情熱を持って望んでこられるあらゆるお客様に対して失礼でもあると考えています。
また、イベントにおいては、当然のことながら各社の企業戦略の中で執り行われているものですから、クリエイティブな要望と現代社会におけるビジネス論理との絶妙なバランス感覚を要求されますし、その場に参加しているそれぞれのスタッフのスキルと個性が最大限必要ともされます。
ここにおいても、社員が十全に自分を生ききることの中でしか、本当の意味で社会を理解できないし、社会と切り結べないと考えています。
スタッフがスタッフの世界だけに埋没するのではなく、一繋がりになった生の時間の中に仕事もプライベートな時間もある、と考えるなら、「5時から、男」ではなく24時間、女であり男である、このことが現代社会の中で生を送る人間の在り方だと考えています。
このようなことを考え続けている会社です。 |